出版のこと

出版はリレーである。

どちらかというと、編集者仲間より、デザイナーさんや、校正者さん、イラストレーターさんなどの、編集者に依頼を受ける側と話をしているほうが楽しい。そして、彼・彼女らとお話していると、つくづく、編集業というのはリレー、もしくは駅伝の一走者である…

出版に携わるなら読んでおきたい8冊の本(本作り編)

本棚を整理していたら、出版本がたくさん出てきたので、一部をご紹介。また、発掘次第、このエントリに追加していく。本作り編ということで、DTP、デザイン、校正を中心に。別途、流通編というエントリも作ります。おすすめの本があったら、教えてくださ…

仕事納めに今年を振り返る

忘年会シーズンの終電は酒臭い。最近体調管理のため「減酒」している身なのでさらに辛い。 そんなある日、中央線各駅停車に乗り、雨宮処凛の「生き地獄天国」(文庫版)を読みながら帰宅する途中、隣で会話している男女の話が耳に入ってきた。スリップ、校了…

編集屋の仕事

編集の仕事の先輩と「編集の仕事は分業がされていない」という話になった。確かに、他の業種と比べると、出版社でコンテンツを作る仕事は、定型の作業が少なく、分業化の割合は低い。 一般の印刷物を作る工程においては「営業」「企画」「製作」「進行」は別…

働きガール

昨日は静岡出張。浜名湖のほとりまで一人新幹線で行く。出発前、時間があったから、東京駅構内の書店(ブックガーデン改めブックエキスプレス)で「だめんずうぉーかー」の文庫版を購入。会計を済ませるためレジにいったところ、レジの人の後ろに、見つけて…

Webと出版の狭間で2

過日の書き込みに対するコメント fountain 『>keikoさま こう整理されれば、ネットショップの次なる展開、楽天などのサービス提供方針が見えてくるというもの。ところで全然関係ないけどネットサイトのデザインといえば。ブログの普及でかえってネットサイ…

Webと出版の狭間で

仕事を通じて、ネットショップの人たちと接する機会が多い。ある程度の売り上げを上げている名物店長みたいな人々だ。彼らのバイタリティーだとかには、本当に感服させられてばかりいる。そして彼らと接しながら、出版の仕事をしていると、そのネット周辺の…

名前どろぼうとカンバン

私が所属している編集部では「出張校正」という、昔ながらの仕事のやり方をしている。締め切りぎりぎりまで校正をするために、印刷所の現場(今だとDTPオペレーターさんがいる隣)まで編集部が出向いて、コツコツと校正をするのだ。取材相手の名刺からな…

情報過剰社会のゴミ

GWにいらないものを掃除した。掃除するたびに、ビニール袋に2袋くらい捨てなければならないものが出てくる私の部屋。今日の午後は春物の洋服を買いにいこうと思っていたのだけれども、2袋ものゴミ袋を見て、ぞっとして、やめた。ヨガとマラソンのおかげ…

編集業はデスマーチなのか?

「デスマーチ」という言葉を耳にしたことがあるだろうか。 はてなキーワード(2007/03/31現在)によれば、 (英語: death march) 原義は、軍隊において兵や捕虜を『過酷な条件下』で『長い距離を歩かせる』ことにより、超人的な成果またはそれらの死を得よう…

「だって俺たちサラリーマン」

このところ、友達の出版関係者と飲む機会が多い。そこで、いろいろな悩みを聞くことも増えた。編集者とてサラリーマンだ。組織の中では悩みだって尽きない。 大体が上司が使えないとかアレだとかそういう話。どうも出版業界では「売れる本さえ出せれば、人間…

専門誌のゆくえ

リニューアルしたDTPの専門誌、「DTP WORLD」が素敵。今まではDTPツールの使い方を伝える実用書のように感じられていたのだけれども、もっと高いところをターゲットとしたつくりに変化を遂げたように感じた。 リニューアル前は第一特集「CDジャケットから学…

専門誌、そのめくるめく世界。

ほぼリアルタイムでお送りしております、本日のブログ。いつか売り込みに行こうと思っていたあの番組に、先を越されたのが悔しくて悔しくて。 …というのも、今日のタモリ倶楽部の特集は「超専門誌」。ああ、何故、何故、うちの会社の本が出てこない!? 日本…

祝、増刷!

「カノさん、増刷決まったから〜」と、営業部のS氏からご報告いただく。去年作った「店長の教科書」、増刷いただけるそうで。増刊で発売から1年以上経過しているから、返品が返ってくることもあまりなかろう。たかだか○部の増刷なんて…とはじめは思ってい…

採用者側に立ってみる。

学生時代にお世話になったジャーナリストB氏は、マスコミに就職したい学生たちのための勉強会を行っている。B氏には、学生時代非常にお世話になったこともあり、昨日はボランティア同然で、模擬面接の面接官役をやることになった。 心がけたことは2つ。1…

「ギターを本気で弾く気があるかどうかは、楽器とエフェクターを見ればわかるのよ」

本気でその技術を極めようと思っているかどうか、というのは、ある程度その人の道具を見れば分かる。 そんなことをいつか書いた。高校のときだったか、大学のときだったか、記憶は曖昧なのだけれど。私は高校・大学時代とバンド活動にのめりこんでいて、その…