「ひとまわり年下が現れた」。


いやー、まさか「ひとまわり下」の子と仕事の話をしながら食事をするはめになるとは思いませんでしたよ。
昨日ね、ある企業さんにお邪魔したんです。そのとき、そこでお手伝いをしている女の子と一緒にお食事をさせてもらいまして。Kちゃんという、それはそれはかわいらしい名前の女の子でして。

厚底のブーツはいてね、かわいい服着て、でもお化粧とかはしていなかった。
で、ずいぶん若そうに見えたので、「いくつなの?」って聞いたら

「17歳です」って。


……自分と同じ干支の子が、ビジネスの場面で、自分の目の前に登場したときの衝撃ですよ。

もうね、すごいのよ。話を聞いていると。端末はデフォルトがLinux。html書いてお金稼いでいます…って、たぶん、こう書いてもあなた、40代でパソコン触りだしたのも最近のことでしょうから、単語の意味わからないと思うんですけどね。(わからなかったら、自分でGoogleで調べてくださいね)。だけど彼女は全然すねていなくって、素直で、やさしい。一発で、好きになりました。

私が17歳のときなんて、宮城の田舎でX JAPANのライブを東京まで見に行く資金稼ぎに、ひたすら年賀状仕分けのバイトとかしていたころですよ。くしくも彼ら、この春ライブやるそうですけどね。あと、献血トリッパーズとかいうバンドもやっていましたね。なんだったのでしょう、あのむちゃくちゃな衝動は。(今もあまり変わっていませんが)あれももう12年も前の話なのですね。

でね、Kちゃんの話に戻るんですけど。そりゃ干支一回り分年齢が違うわけですから、彼女の価値観とかアイディアとか考えとか、私には理解できない部分も出てくるだろうし、その逆も然りだと思います。

でもできる限り、彼女の言っていることわかりたいなと思うし、驚くべきことに、「人生の先輩として、彼女に何を伝えるべきか」なんて偉そうなことまで、考えてしまったのですよ、この私が。ちゃんちゃら笑えますよね。これが3、4歳程度年下の子だと、こうはいかないんでしょうね。干支一回り革命っていうか。

で、わかったんです。「理解しようとしない」だとか、「手の内を明かさない」とか、そういうレガシー体質な人を、私はもう相手にしていないんですね。しかも12歳以上年齢が離れているということは、「怖がる」とかそういう大人気ない態度で接する対象じゃないんだわ、これ。
そういう大人気ない人に振り回される暇があったら、この若い子たちと、何かをゼロから作り出したほうがおもしろいんじゃないかって、思ってしまったわけですよ、私は。

もちろん、先生がおっしゃるとおり、いまだ世の中は年功序列だから、手を変え品を変え、言いくるめてやりたいことを通しなさいって言葉の意味も、痛いぐらい分かります。目的のためには、手段は選びません。

でも「そっち側」の人と、この先私が、いいえ、私たちの世代が、ずっとコミットし続ける自信はないんです。だって、奪い取るだけなんだもの、「そっち側」の人は。既に思考停止に陥っていて、逃げ切ることしか考えていないから。「そっち側」の人に、下の世代に分け与えることを考えている人がどれだけいるんだろうか。そのことに対する絶望が、ちょっとだけ、あります。

で、「そっち側」の人が無駄に抱えてそのまま逃げ切ろうとしている知恵や経験を、印刷物やらシステムやら総動員で、世の中にばら撒くのが私の使命なんだなって、思うわけですよ、最近。
じゃなきゃ、弱い人たち(そしてそれは過去の私自身)が、這い上がれないから。

でね、先生はさ、年齢的には、私より一回り上で、「そっち側」の人なわけじゃないですか?こういう状況を、「そっち側の人」はどう思うもんなんでしょうか?


って、単に自意識過剰だったらすみませんね、先生。