無力無善寺へ。

無力無善寺にバイナリキッドのイベントを見にいったよ。
大槻ケンヂ原作・ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督の映画、「グミ・チョコレート・パイン」の挿入歌にバイナリキッドの曲が使われた記念のイベントということで。無力無善寺というライブハウス自体にも興味があったし。

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高円寺の高架下にある無力無善寺は、8畳ぐらいの客席に、4畳半ぐらいの舞台があるようなライブハウス。お手洗いがステージの奥にあるため、トイレに行きたい人は、演奏なりなんなりをしているステージを通り抜けて、衆人監視の中でトイレにいかねばならないという、極限状態なのである。赤い照明、日本の国旗、作り物の桜の花、天井からつるされた赤ちゃん用のおもちゃ、手書きのネコの絵、ぐるぐる回るお盆用の灯篭などが飾られた、異様な空間。まるで既知外の頭の中のようだ。しかしこの混沌も慣れてくると落ち着くのが面白い。

イベントは、「グミ・チョコレート・パイン」のイベントということだったのだけれども、全然トークでグミチョコの話が出なくて、悲しかった。といいつつ、私も付け焼刃で直前に映画を見ただけで、小説は「グミ編」「チョコ編」までしか読んでいないので、なんとも…。

舞台はといえば、本物のナゴム「たま」石川浩司さんのライブが素敵だった。目の前に絵が見えるような歌だ。一人でギターかき鳴らしているだけなのだけれど、景色がうかぶ。「さよなら人類」が流行ったのが確か私が小学3年生ぐらいのときで。そのときカセットテープで歌を聞いていた人が、これだけ近くにいるのが不思議だった。ピノリュックというバンドも面白かった。うーーーん、高円寺、奥深い。本当に。