メタボリックなギターネ申光臨の巻


まずはDinosaur Jr.を見たお話を。
知らない方のために説明すると、Dinosaur Jr.は1983年に結成、1997年に解散したアメリカのグランジバンドだ。私はとうに解散した後、ベスト版を聞いて好きになった。轟音ギターにVo.GのJ.マスシスの声(搾り出すようなとろけるような声なのです)が胸キュンで、去年アメリカ出張でボストン近辺をさすらったときのBGMはもちろんDinosaurだった。アメリカという国はあまり好きではないけど、あの馬鹿みたいに広い感じは嫌いではなくて、Dinosaurの曲は、それによく似合う、馬鹿長ギターソロとか、馬鹿胸キュンフレーズだとかがちりばめられていて、非常にアメリカらしいバンドだなぁ、と、私は感じている。

まぁ、しかし解散してしまったので、演奏やらなんやらは、今生では見られないだろうと思っていた。ところが、2006年に再結成。しかも来日が決定!運良く私は、J.マスシス氏の演奏を、歌を、クアトロのワンマンとサマーソニックで、見られた。やっぱり、生は、すごい。(ちなみに、youtubeで調べたりとか、DVD買うほどのファンではない)
まず、マーシャル2段×4を要塞のごとく並べたセッティングにまず唖然。そして、メンバー全員のnerdっぽいおじさんぶりに唖然(メガネとセンスゼロのTシャツ!髪の毛ぼさぼさ。ビジュアル面では一切やる気無し!)。
それでも奏でる曲はやはり今まで何度も繰り返し聞いてきたDinasaurのそれなのである。驚いた。もう解散して10年にもなるのに。10年前と同じ声、音なのであるからして。みんないいおじさんなのに、懸命にマイクに向かって歌っているのだ。演奏しているのだ。あんなおじさんたちに、あろうことか私は、萌えを感じてしまった…。ギターおやじ萌え。いかがなものか。
しかし私に、あの声で、あの音を奏でるマスシス氏は、メタボリック気味のギターネ申に見えたよ。
クアトロは、1時間弱のライブで、「短いよ!6000円でこれはねーよ!」とぶーたれていたのだが(しかも柱の影にかくれて、Jがぜんぜん見えなかった…)、サマソニはなんだか気迫が違うような感じ。それと、サマソニではかなり前の位置で見られたので、もうJ神の一挙一動をつぶさに監視である。ベースにトラブルが発生して、音が出なくなったり、少々いらいらしてしまったが、そんなの気にならないくらいハッピーなステージだった。
別に昔のダイナソーを知っているわけではないのだけれど、おかえりなさい!て感じで。わたくしは、ライブ中基本姿勢は凝視&歓喜のダンス&時々奇声発生な感じで、非常に楽しませてもらった。

そうそう、ダイナソーはお客さんが大暴れだったのも楽しかった。ステージ右手で見ていたのだけれど、ありえないぐらいにモッシュとダイブの嵐!セキュリティースタッフも、ちゃんとそこらへんわかっているようで、ダイブしたお客さんがセキュリティーさんのいるところまで流れてきたら、うまい具合に拾い上げて、どこかへ逃がしてあげるのね。さすが。