筋肉少女帯VSすかんちとか。

不思議なツテで、チケットを入手することができて、今日はCCレモンホール(旧渋谷公会堂)で筋肉少女帯すかんちのコンサートを見てきた。渋谷公会堂なんて、就職活動のときにアミューズ会社説明会サンプラザ中野さんを見て以来だと思う。もう7年くらい前のことか?
チケットを譲ってくださった方が、特攻服に「ナゴム魂」と金色で刺繍しているようなコアな方だったので、若干びびりながら行ったライブだったのだけど、ああ、楽しかった。前のライブで聴けなかったような気がする「サンフランシスコ」とか聞けたし、やはり「香奈、頭をよくしてあげよう」なんて、その昔、仙台の小さな家で「ボイズンガルズ」を見て、自分の将来に思いを馳せていた時代を思い出して、鼻の頭がツーンとしたりとか。何より歌詞がいい。
なんというか、80年代、90年代のころを懐かしむ雰囲気。そして同時に、しかしいろいろあったが、我々は生きていて、今ここで音楽を楽しんでいるという、この不思議さがね、感慨深くて。ライブの素敵さは、「いま、ここ」ってところなんだな。この「いまここ」感は、きっとどんなに情報網が発達したところで、何にも代替できないのだろうし、結局この「いまここ感」に、情感の上で勝るものは無いのだろうな、と思う。
バンドメンバーのお金が無くなったからという理由で復活していただいて結構。だって今生きているんだもの。それを皆で味わわなくてどうするのよ。で、喜んでいる私たちに、「じゃあさ、その『皆』ってなんだ?」「生きてるってなんだ?」そういう疑問を突きつけてくるのも、おーけんのよき部分で有りまして。
サンフランシスコの「ノウズイは/ものを思うに/ものを思うにはあらず/ものを思うは/ものを思うは/むしろこの町」なんて歌詞が染みるようになったのも、私が年をとったからでしょう、たぶん。

で、家に帰ったら、Amazonさまからcoaltar of the deepersの新譜「Yukari Telepath」が届いてた。これまた良版で涙。Evil lineからRibbon no Kishiに流れてDeeplessに行ってしまうあたり、ナラサキさんのひねくれて切ない音楽性が如実に現れていて、本当に圧巻。やばい。この時間にブログ書くと、だいたい妄想が飛躍していてあとで後悔して書き直したりするのだけれどね、このCDはこの時間に聞くのがいいような気がした。ああ、ヒトは30代すぎても、これだけ妄想に浸れるし、これだけ美しいものが作れるのだなぁ、と思うと、年をとるのが非常に楽しみになるわけだ。

そして、今日を楽しくしてくれた、バイナリキッドのヒロポさんと、Level3のニャンダさんには絶大な感謝を。