「素人の乱」阿佐ヶ谷進出

阿佐ヶ谷北口の商店街に「素人の乱」の店ができていた。小さな小さなリサイクルショップだったが、「おお、この人たち阿佐ヶ谷まで来たか」と少々驚いた。
私が「素人の乱」のことを知ったのは、去年の夏か秋あたり。友人と高円寺でお茶をしていたらば、何か外が騒々しい。気になって窓の外を見てみたらば、ものすごくたくさんの人たちが集まっていて、デモらしきことをしていた。そこの垂れ幕に「素人の乱」と書いてあった気がする。デモらしいのだが、しかし遠めに見るかぎり、何を主張したいのかさっぱりわからない。これはデモなのか?こいつらに政治的主張とかあるのか?2ちゃんっぽいなぁ、というのが第一印象だった。
次の接点は、今年の新年早々の朝日新聞。「ロストジェネレーション」という「俺たち社会の被害者だから〜」的ないかんともしがたい連載があったのだけれども、そこに「素人の乱」のことがとりあげられていた。そこで彼らの背景(ニートの集団が、高円寺の空き店舗を使って、リサイクルショップなどのご商売をはじめ、多店舗展開に乗り出していること)を知った。リサイクルショップのほかに、カフェや、インターネットラジオをやったりなんだりしているらしい。
何が衝撃だったかって「高円寺文化が阿佐ヶ谷にまで進出してきたか〜」てところ。
阿佐ヶ谷と高円寺は、一駅しか違わないのだけれど、全然文化や年齢層が違う地区だ。高円寺はゴミゴミした中に訳の分からないものがちりばめられている文化の地域。風俗もたくさんあるし、(いい意味で)こ汚いライブハウスも多い。田舎者から見ると、殺伐とした空気を感じずにはいられない町だ。
対して阿佐ヶ谷は、もちょっと洗練されたというか、のんびりした大人の町っぽい。
高円寺はパンクで、阿佐ヶ谷はジャズ。阿佐ヶ谷には、私が聞くような大音量ロックができるライブハウスやスタジオがほとんど無いのだ。日常生活するには阿佐ヶ谷、遊びに行くには高円寺、そういうすみわけが私の中ではできていた。
で、高円寺というそんな土壌で「素人の乱」が成立するのは非常に分かるのだけれど、ちょいと雰囲気が違う阿佐ヶ谷という町で彼らがどこまでやっていけるのか。とても興味深い。

ちなみに、どうやら素人の乱5号店の店長の松本さんは、杉並区議会選挙に出馬するらしい。外山恒一みたいなヤバイ人も出てきたし、なんだか世の中面白くなってきたなぁ。とりあえず、今年は主義主張がないデモが流行るのではないかと思う。

(ちなみにちなみに「素人の乱」が左翼というのは朝日新聞が勝手に演出しているだけなんだろう。自分たちのことを自分たちでやろう。ゆるく楽しく生きようという主義主張の人たちのような気がする。くくりで言えば、高橋歩とか、万代書店とか、そっち側だ。だが、ちょっと目立ちはじめると、本当に政治運動している人たちが近寄ってくるだろうから…薬害エイズ川田龍平さんみたいに…、そういう人たちに飲みこまれないように、ゆるく生き続けてほしいと切に願う)

ということで、今日は選挙行ってから、minamo music jamboree というフリーパーティーに行ってきますだ。これもある意味デモなのかね。