フジロックに行ってきました。

まぁ適当に覚書。
 
 27日から夏休みをいただいて、フジロックフェスティバルに行ってきた。ここのところあまり音楽には触れていなかったのだけれど、友達のチケットにキャンセルが出て、大自然の中でゆるゆるとライブが見られると思ったら、やっぱり行きたくなった。チケットは3日通しで33000円。早割り価格だそうだ。安い買い物ではない。しかも苗場プリンスホテルが1泊13000円。4泊して、合計10万円くらいは必要だ。ちょっとひよった。でも、下手に海外にお金を落とすよりは、こういう遊び方をしてみるのもいいかも…と思ったのも事実で。なんでも経験だし、と参加を決意。
 フジロックは、1997年から開始された日本最大級の音楽イベントだ。新潟県苗場に12万人を動員し、国内外200余りのアーティストが出演する。音楽好きならば、1度は足を運びたいんじゃないかな。
 今年は友人のWと共に、4日通して参加。会場には大小のステージが数箇所設けられ、その間をお目当てのバンドを目指してゆるゆると移動する。山の中、大音量の音楽、大自然、音楽好きの人。朝から深夜まで、とにかく音楽漬け。peaceな感じ。

■ライブのこと
 最近あまりメジャーなロックは聴いていないこともあって、特にこれといったお目当てのバンドがあったわけではない。私は音楽をやっている人の顔だとか、名前にはあまり興味が向かなくて、曲のタイトルも知らない。今回のライブに際して、予習もほとんどしなかった。それでも、優れた音楽と、素敵なオーディエンスがいれば、ライブは楽しめるものだ。
 お目当てがないとはいっても、見てみたいバンドというのはある。今回は、レッチリこと「Red Hot Chili Peppers」。10年前、第1回目のフジロックに、私はTシャツの物販アルバイトで参加した。富士山麓の天神山で行われた第1回フジロックは、台風が直撃。暴風雨の中での開催となった。その中で、強烈な印象に残ったのがレッチリ。音楽にあわせて、観客のうねりがだんだん激しくなっていった。暴風雨と音楽の勢いが相まって、ものすごいパワーが溢れていた。アルバイトという立場で立ち会ったのに、音楽ってすげぇ、って思わされた。(あんまりにも台風がひどくて、翌日はライブ自体が中止になったくらいだ。)
 レッチリのパワーは10年たった今でも健在だった。もうとにかく「音」が違うの。とてもパワーがある音なのに、演奏する様子はとても自然体。この前まで映画「デス・ノート」のCMで頻繁に流れていた”Dani California”なんて、盛り上がりっぷりといったら!
 足元は雨でぬかるんで、田んぼみたいになっているのに、お客さんたちは歓喜歓喜歓喜!の嵐!4万人のパワーが「レッチリを楽しもう!」という方向に向かっていて、幸せな気に満ちていた感じ。

今年も2日目は雨に降られた。その中で演奏していた、元ハイスタンダードの横山健さんも格好よかった。「KEN YOKOYAMA」って書いてあって、私は「クレイジーケンバンド」のケンさんかな?と思っていた。ライブを見るまで気が付かなかった。わはは。

ベストアクトその2は「ゆらゆら帝国」。フィールドオブヘブンという、メイン会場とは少し外れた場所でライブをやったんだけれど、これがまた地面から突き上げるようなノリ。最高に楽しいライブだった。私は勝手にゆらゆら帝国を「水木しげるみたいな独特な世界観のバンドだなぁ」と思っているんだけど、お客さんがこれまた良いい。上下に飛び跳ねるとかじゃなくて、肩をゆらゆらゆさぶりながらノっていて、さらに良い曲がかかると、「うひゃ〜!」っていうテンションで豊作を祝う農民みたいに踊りまくってる。なんというか、ライブって、「祭り」なんだなぁ、と思った。

 あとは学生時代から見ていたSONIC YOUTHや、電気グルーヴも素敵だった。
 偶然見れて素敵だったのはenvy。ステージの隣の川で、うどんを食べていたら、シューゲイザー+おたけびみたいな曲が流れてきて、胸キュンなハードコアが好きな私は川に食べかけのうどんを投げ捨てステージに走った。意外と見た目がむさくてびっくりしたが。
 豪雨の中で見るライブは、それはそれでよいテンション。THE HIVESのライブは本当に素敵だった。アーティストの世界観と各メンバーのキャラクターがはじめてみた人間にもよく伝わる感じ。ボーカルの顔もかわいい。王子さまみたいだった感じ。
 あとSUPER FURRY ANIMALSも、ラーメン食べながら遠めに見ただけなんだけど、かっこいいステージだったなぁ。映像がとても凝っていて、大きいステージで見るだけのことはあった。特にThe Man Don't Give a Fuckの映像はとっても素敵。

■食べたもの
会場ではハイネケンを飲みまくった。食べ物はほとんど屋台。だいたい1食500円くらい?食べたのは、パエリア、もち豚、グリーンカレー、トムヤムラーメン、冷やしうどん、サモサ、ハイジのカレー、冷やしきゅうり、ナチョス、ナムル、ビール、ビール、ビール…etc…。ちょっと世界各国料理に偏りすぎ?しかも私が食べたのはアジア料理に偏りすぎ?最後の日に飲んだ焼酎がウマー。

■宿泊
今回は27日〜28日、30日の夜を苗場プリンスホテルに宿泊。部屋はかなり狭かったけれど、朝ごはんは着くしなにより会場より近いのがうれしい。大浴場も使えた。
で、29日の夜は、苗場プリンスホテルが取れなくて、ふもとの宿をとっていたのだけれど、深夜1時にシャトルバスに乗ろうとしたら、「これからバスに並ばれても、乗れません〜」という驚愕のアナウンスが。バスの終わり深夜2時って言ってたじゃん!と係の人につめよったのだが、「決まったことなので」の一点張りでまったく取り合ってもらえず。宿まではシャトルバスで40分。深夜の山道だから、歩くわけにもいかない。しかたがないので、その日は朝まで遊んで、朝から苗場プリンスホテルのロビーのベンチで寝た。周りにも同様の境遇の人がゴロゴロ。サバイバル。

■目撃した人
友達には全然会えなかったが、NGOのブースで新宿ロフトのオーナー、平野悠さんに会った。「roof topの連載読んでます〜」と、握手。なんとマイナーなミーハーなのだろう。でも、東京のアンダーグラウンド文化を作っていた人と会えたのは素直に嬉しいなぁ。